「しっかり食べているのに太れない」——増量に悩む球児なら、もどかしいですよね。実はその原因、食べる”量”ではなく“消化吸収”にあるかもしれません。僕自身、無理やり食べて腹痛で動きが悪くなったり、下痢で食べた物がそのまま出てしまった経験があります。せっかく食べても、吸収されなければ体には残りません。
前回の記事(野球部の増量 食事メニュー|細い球児が体重を増やす1日の食べ方)では「何を食べるか」を紹介しました。今回はその続編として、「食べた物をどう吸収させるか」に焦点を当てます。読者は中高生の球児と、その食事を支える保護者の方を想定しています。
食べても太れない理由は「吸収できていない」かもしれない
体重を増やすには「たくさん食べる」だけでなく、食べた物をきちんと消化・吸収することが欠かせません。胃腸の処理能力を超えて一気に食べても、消化が追いつかなければ栄養として体に残りにくくなります。
たとえば「よく噛む」ことには意味があります。農畜産業振興機構の資料によると、よく噛んで食べ物が細かく砕かれると表面積が増え、消化酵素による分解を受けやすくなり、消化・吸収が促進されるとされています(※1)。逆に、消化に時間がかかる食事は体への負担になりやすく、運動前などは消化のよいものが勧められています(※2)。
つまり「食べても太れない」と感じるときは、量を増やす前に“吸収できる食べ方”に変えることが近道になる場合があるのです。
【実体験】一度に大量に食べて失敗した話
僕が増量しようとしていた頃、「とにかくたくさん食べればいい」と思って一度に大量に詰め込んでいた時期がありました。でも、これは何度も失敗につながりました。
- 運動前に無理やり食べて、腹痛で動きが悪くなった。せっかく食べたのに気分も下がり、練習に集中できなかった
- 夜遅くまで食べて、睡眠に悪影響が出た。成長期の体にとって睡眠と休息はとても大切なのに、それを削ってしまっていた
- 下痢になって、食べた物が吸収されずに出てしまった。これでは何のために食べたのかわかりません
この経験から学んだのは、「つらいのに結果が出ない、やみくもな努力はやめたほうがいい」ということです。量を追うあまり体を壊しては、増量どころか練習の質まで落ちてしまいます。大事なのは「体が処理できる範囲で、無理なく総量を増やす」こと。次の章で具体的な方法を紹介します。
吸収を高める”無理しない”食べ方5つ

① 一度にたくさんより「回数を分ける」
1食をドカ食いするより、間食をはさんで食べる回数を増やすほうが、胃腸への負担が少なく、結果的に1日の総量を増やしやすくなります。練習後の補食を1回足すだけでも変わります。
② よく噛んで食べる
前述の通り、よく噛むことは消化・吸収を助けるとされています(※1)。農林水産省も、ゆっくりよく噛んで食べることを勧めています(※3)。早食いの癖がある人は、まず「ひと口30回」を意識してみてください。
③ 温かいものを飲んで胃を温める
僕が実践していたのが、食事のときに温かいものを飲んで胃を温めることです。冷たいものをガブ飲みすると胃が冷えて働きが鈍く感じることがあったので、温かい味噌汁やスープ、白湯などを取り入れていました。あくまで個人の感覚ですが、お腹の調子が安定しやすかったです。
④ 寝る直前の食事は避ける
就寝直前に食べると、消化活動で胃腸が働き続け、睡眠の質が下がるといわれています(※2)。成長期の体にとって睡眠はとても大切です。夕食はできるだけ就寝の2〜3時間前までに済ませるのが理想です。
⑤ 運動の直前に大量に食べない
運動前は消化に時間のかかる食事を控え、消化のよいものを軽めに摂るのがよいとされています(※2)。僕のように運動前のドカ食いで腹痛になると、練習の質まで落ちてしまいます。しっかり食べたいなら、運動の2〜3時間前までに済ませましょう。
「何を食べるか」の具体的なメニューは、前回の記事(野球部の増量 食事メニュー)で詳しく紹介しています。あわせて読んでみてください。
胃腸が弱い子の栄養の補い方
固形物をたくさん食べるとお腹がいっぱいになってしまう子は、消化の負担が軽い飲み物で補うのがおすすめです。牛乳・豆乳・プロテインなどは、固形物より手軽にカロリーやタンパク質を摂れる味方になります。
僕は胃腸が疲れていると感じたときにエビオスを取り入れたりもしていました(※サプリの効果の感じ方には個人差があります。あくまで僕の一例です)。そして食事だけで足りないタンパク質は、間食でプロテインを使って補っていました。高校から大学までMyproteinの抹茶味を愛用していて、飲みやすかったので無理なく続けられました。
💪 消化の負担を抑えて栄養を補うなら【Myprotein】
固形物が食べきれないときの栄養補給に便利。60種類以上のフレーバーから「続けやすい味」が選べます。筆者は高校〜大学まで抹茶味を愛用していました。まずは公式サイトをチェックしてみてください。
無理させない増量で保護者が気をつけること
保護者の方にお伝えしたいのは、無理に大量を食べさせるのは逆効果になりやすいということです。本人がつらいと感じると続きませんし、お腹を壊しては元も子もありません。
今は調べれば良い情報がたくさん出てきます。やみくもに食べさせるのではなく、調べて効果のあることを、お子さんのペースに合わせてさせてあげること。それが遠回りのようで一番の近道だと、自分の経験から感じています。お子さんが「食べても太れない」と悩んでいたら、まずは食べ方を一緒に見直してみてください。
まとめ|明日まず何を1つ変えるか
増量で大事なのは、量を一気に増やすことではなく、食べた物をきちんと吸収すること。そのために意識したいのは、自己理解・習慣化・数字を意識することの3つです。
- 一度にたくさんより「回数を分ける」
- よく噛んで、温かいもので胃を温める
- 寝る直前・運動直前の大量摂取は避ける
- 足りない分は消化の軽い飲み物・プロテインで補う
いきなり全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは「よく噛む」——これだけでも消化吸収は変わってきます。無理なく続けて、半年後の体の変化を楽しみにしてください。一緒にがんばりましょう。
参考資料
- ※1 独立行政法人 農畜産業振興機構「噛むことの大切さを見直そう ~野菜の効用と食べるタイミング~」https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/wadai/2107_wadai1.html
- ※2 厚生労働省 e-ヘルスネット(運動と食事・睡眠と食事に関する情報)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※3 農林水産省「ゆっくりよく噛んで食べていますか?」https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/plan/4_plan/togo/html/part6.html


コメント