「体を大きくしたくて増量したのに、脂肪ばかり増えてしまった」——これ、僕自身が経験した失敗です。せっかく頑張って増やしても、ついたのが脂肪では、野球のパフォーマンスにはつながりません。
この記事では、脂肪をできるだけつけずに体を大きくする「クリーンな増量」の方法を、僕の失敗談と一般的な目安をまじえて紹介します。読者は増量したい中高生の球児と、その食事を支える保護者の方を想定しています。
なぜ増量すると脂肪ばかり増えるのか
大事な前提があります。それは「筋肉が増えるスピードには限界がある」ということです。
トレーニングの世界で一般的に言われている目安では、筋肉が増えるのは1ヶ月あたり0.2〜0.5kg程度とされています。つまり、それ以上のスピードで体重を増やそうとすると、増えた分の多くは筋肉ではなく脂肪になってしまうということです。
「早く大きくなりたい」と焦って一気に食べても、体は筋肉をそんなに速く作れません。だからこそ、ゆるやかに増やすことが脂肪をつけない一番のポイントになります。
【実体験】”食べるだけの増量”で失敗した話
高校の頃、僕は「とにかく食べれば大きくなる」と思って、トレーニングもそこそこに、ただ食べる量を増やす増量をしていました。
結果、ついたのは筋肉ではなく脂肪。体重の数字は増えましたが、シーズンが始まって動き出したら、増えた体重はすぐに落ちてしまいました。数字は増えても「使える体」にはならなかったのです。この経験から、「増やし方」そのものを見直すようになりました。
脂肪をつけずに増やす3つのコツ
- ① ゆるやかに増やす:目安は月0.5〜1kg。僕は月1kgくらいのペースを意識していました
- ② 筋トレは必須:増やしたエネルギーを「筋肉」に回すために、トレーニングとセットで行う
- ③ タンパク質をしっかり摂る:目安は体重(kg)×2g。筋肉の材料を切らさない
この3つを守るだけで、同じ「増量」でも脂肪のつき方が大きく変わります。焦らず、少しずつ。これが遠回りに見えて一番の近道です。
クリーンバルクとダーティーバルクの違い

増量には大きく2つのやり方があります。少し難しい言葉ですが、知っておくと役立ちます。
- クリーンバルク:良質な食事で、脂肪を抑えながらゆるやかに増やす方法。脂肪がつきにくいが、増えるのはゆっくり
- ダーティーバルク:量を気にせず一気に食べて増やす方法。速く増えるが、脂肪もつきやすい
僕の高校時代の失敗は、トレーニングもせずに食べただけの「ダーティー寄り」でした。基本的にはクリーンバルクがおすすめです。ただし、体質的にどうしても太れない人にはダーティーな増量が向く場合もあります(その話はまた別の記事で詳しく紹介します)。
「クリーンな増量」の食事の考え方
脂肪をつけずに増やすには、自分が1日にどれだけ食べているかを”知る”ことが第一歩です。僕はカロミルという食事記録アプリを使っていました。食べたものと量を入力するだけで、カロリーや栄養素を表示してくれるので、足りない分を狙って補えるようになります。
脂肪を抑えるコツは、カロリーオーバーを控えめにすること。一般的な目安では、消費カロリーより+200〜300kcal程度に抑えると、脂肪の増加を最小限にしながら増やしやすいと言われています。
ここで1つ注意です。脂肪をつけたくないからと脂質を減らしすぎるのは逆効果になることがあります。脂質は体づくりに必要なホルモン(テストステロンなど)にも関わりますし、脂質を抜くと1日の必要カロリーを満たすのがとても大変になります。脂質もうまく利用しつつ、タンパク質は体重×2gを目安に——このバランスが大切です。
具体的に何を食べればいいか、食べても太れないときの工夫は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
増量と筋トレはセットで考える
クリーンな増量で増やしたエネルギーを「筋肉」に変えるには、筋トレが欠かせません。特に体を大きくしたいなら、大きな筋肉を使うトレーニングが効率的です。トレーニングメニューはこちらを参考にしてください。
栄養を賢く補う
タンパク質を体重×2g摂ろうとすると、食事だけではなかなか大変です。たとえば体重60kgなら120g。無理なく補うには、プロテインを活用するのが手軽で効率的です。脂質や糖質が少なめのプロテインを選べば、脂肪を抑えたい増量にも向いています。
💪 脂肪を抑えたい増量に【Myprotein】
タンパク質を手軽に補給できて、脂質・糖質が少なめの商品も選べます。60種類以上のフレーバーから「続けやすい味」が見つかります。筆者は高校〜大学まで抹茶味を愛用していました。まずは公式サイトをチェックしてみてください。
やりがちな失敗・注意点(保護者の方へも)
一番の注意点は、焦らないことです。僕自身、ゆるやかに増やすように変えてから、体の変化以外にも良いことがありました。体のだるさや重さを感じることが減り、胃腸への負担も軽くなり、「早く増やさなきゃ」という焦りの気持ちも和らいだのです。無理な増量は、体にも心にも負担をかけます。
保護者の方へ。お子さんの増量をサポートするときは、体重の数字だけを追わないでください。大事なのは「増えた中身が筋肉か脂肪か」です。急に体重を増やそうとせず、しっかり体を動かしながら、少しずつ増やしていくのが、健康的で”使える体”への近道です。
まとめ|脂肪をつけない増量は「ゆるやかに・記録して・鍛える」
- 筋肉が増える速度には限界がある。速く増える体重の多くは脂肪
- 目安は月0.5〜1kg。カロリーオーバーは+200〜300kcalに抑える
- 脂質を減らしすぎない。タンパク質は体重×2gを目安に
- 筋トレとセットで、増やした分を筋肉に回す
- 体重の数字より「中身」を見る
いきなり完璧を目指さなくて大丈夫です。まずは「体重を毎日測る」「食事を記録してみる」ことから始めてみてください。自分の体を知ることが、脂肪をつけない増量の第一歩です。一緒にがんばりましょう。

コメント